マンガ喫茶でまとめて読みたいようなマンガを紹介するブログ

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「結婚さえできればいいと思っていたけど」1  おそらく女性が男女差別を感じるのは「結婚」という制度のせいだと思われる

さるころさんの作品が好きなのでまとめて紹介していく。まず1作目。

この本は

1:最初の結婚。
2:離婚してから再婚するまで
3:二人目の男性との結婚前後もいろいろ

という3部構成になっている。

どうせ細かくみていったら1冊を1つの記事でまとめられないので、分けながら読んでいくぞ。


人と話をしてないと心がやばくなる

結婚が何であるかを考える前に、30歳までに結婚しなければならない」と自分で自分に呪いをかけていた。

で、いいなと思ってる男性を見つけ、その男性を力付くで説得する形で結婚した。

ただ、この時はやはりちょっと浮かれていて、夫となる男性を置いてけぼりにした感じだった。



結婚してみたら、面倒ごとのほうが大きかった


なによりも、自分で夫婦は対等という理念を持っていても、世間は全くそれを前提としてくれない。

そのせいで付き合いは減り、仕事も減らされ、社会から「女なのだから夫や家に尽くせ」というプレッシャーを受け続けることに。


なにより、おっさんたちの無邪気な「男尊女卑」思考を露骨に浴びてうげーってなってしまうことに。


おそらく男女差別について騒ぎ立てる女性の多くは結婚をしているのだと思う。
ソレに対して、差別なんてしていないと主張するのは結婚していない独身男性であろう。
そのくらい「結婚」すると男性が有利で、女性がいろいろと面倒くさい思いをさせる状況が制度的にも心理的にもたくさん残っているのだ。

結婚したいあまりに「家のことは自分がやるから」と宣言していたが、妥協して「家事を手伝ってほしい」と夫に伝えるが・・・


夫が負担にしか感じられなくなった頃にふと気づいてしまう


ここまでこのブログの引用だけ見るとよくある「被害者ヅラする女性の自分語り」系に見えるかもしれないけれどどっちかというと、夫を責めるような描写はない。
さるころさん自身が、勝手に期待して勝手に結婚に願望を抱いて、勝手に躓いたという感じで、自分の空回りっぷりを笑い飛ばすようなトーンだ。
なので「お母さんの正体」など他のマンガとちがって不快感は少ないよ!

あっさりと離婚

ただ、このときも「夫のせい」じゃなくて
ちゃんと自分が勝手に期待しすぎたということを認めているのが本当に他の本とぜんぜん違う。



ここで夫のせいにして自分は何にも悪くないといって自分を守る人は幸せにはならないだろう。


結婚する前に考えておきたいこと

結婚する前はいろいろできるつもりでも
結婚してからやることは初めてだらけ。

楽観的に理想の未来図を描くだけではなくて「二人でどうやってそれを実現するか」
という過程の部分もちゃんと相談しておかないといけない。

恋愛だけだったら好みのタイプとだけ付き合っていれば幸せだけれど
結婚というのは一緒に人生を組み立てるパートナー。
だから、本当に自分が理想とする暮らしを一緒に歩めるパートナーなのか
相手にその力があるのかということをしっかりと考える必要があったのです。スペックも大事だった!




私がさるころさんの作品で好きなところについて

私がさるころさんの作品の何が好きかというとずばり思考パターンです。

この人は他者に依存しすぎない。なによりも自立しようという意志が強い。
だから「他人のせい」があまりない。そんなことをするくらいだったら自分がどうするかを考える。

私は我慢をするのがすごく苦手なので、選択肢がないから我慢して暮らすという状況に置かれるのが本当に恐怖の対象なのです

ここにめちゃくちゃ共感する。

そのうえで、我慢をしないということを貫きつつも
私みたいに「じゃあ一人でいいや」じゃなくて
結婚して、子供を生んで、それを育ててという難しいことに挑戦している。
しかも男より女性の方が大変だろうけれど、それでも1つずつコツコツと前に進んでいる。

私がやろうとしなかったことを実践している。そりゃ尊敬しますよ。

いわゆる「ロバストネス」の実践として心の師匠、みたいに思っている

さるころさんは固定観念に囚われない。囚われてもそうだと気づいたら躊躇なくそこから抜け出せる点がすごいと思う。
彼女はそういうものを守るより、自分が幸せになるにはどうしたらいいかを優先する。
あまり「正しさ」みたいな漠然としたものに依存しようとしない。その都度いい感じに妥協ができる。


理想とか正義とか世間の常識を気にする人って普通はすぐそれに依存してしまうんですよ。
その結果、すぐに理想通りにならないといけないって自分で自分に呪いをかけ、あげく周りも巻き込もうとする。
私はこのタイプの人が大嫌いなんだけれど、さるころさんはその逆なんですよ。
とても柔軟で、なによりも自分のことをすごく大事にしようとする。

だから見ていてホッとするので好きなんですね。



たとえばまずこういう気付きがあるとするじゃないですか。

このコマだけでさるころさんすごいと言ってるわけじゃないです。
むしろ、ここまでは他の人でもまぁまぁあると思う。

でも普通はみんな、一回「気づいたり目覚めたり」するとそこに固執しちゃうわけ。


ところがさるころさんの場合、この時はそう思ってその考えにそって行動をするんだけれど
やってみた結果、いや、昔ながらの考え方にも合理性があるなというところで考え方を改める。
ちゃんと折衷案というか、自分にとって最適なところに辿り着こうとする。


「世の中では何が正解とされているか」「他の人はどう考えているか」を参考にしつつ
ちゃんと自分で考えて、「私はこうしたい」っていうところまで持っていく。そういうところが好き。


おまけ 入籍について もはや「夫の家に家に入る」という制度ではなくなっている。現在の戸籍は夫婦単位なので対等。

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