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「資本論」 なぜ我々は古典を読むべきか。古典を読むにはどのようにアプローチすべきか。これを知らないやつが古文の授業の必要性を議論できるわけ無いだろいい加減にしろ

まえがき(読み飛ばしてもOK)

資本論は「古典」である。

古文の読み方を知らない人にとって、資本論をよむことは難しいだけではなく有害ですらある。


古文を読むとはどういうことか、古典に挑む際の姿勢はどうあるべきか。

こちらの記事を参考にしてください

diamond.jp

ある時代に生まれ、何人もの人が読み解くことに挑み、しかも自分がどのように読んだのか、そして読むべきだと考えたのかを別の書物として書き残す。そして、元の古典テキストに加えて、積み重ねられてきた読み方すらも別のテキストとして残っていく……こうして現代に至るまで、繰り返し省みられ、言及され続け、生き残った書物が「古典」と呼ばれるのです。つまり、もし古典が書かれた分野を学ぶのであれば「古典だけを読む」のではなくて「その後に生まれた多くの研究(そして修正や間違い)も含めて、知る必要があります。

古典が書かれた当時の時代背景を知らない人には、解説や注釈が必要だったわけですから、その古典一冊を読むより、「森の見取り図やガイドブック」を先に読めばいいんです。教科書があるほど成熟した分野なら、最新の教科書を読めばいい。もっと学びたければ、次に何を読めばいいか、その教科書の中にある充実した読書案内や文献リストが、より詳しい文献や元になった研究へと導いてくれる。これも「まずは教科書から」と勧める理由のひとつです。

古典に限らず、「あなたのために書かれた一冊は存在しない」ことを、まずは知ることが大事です。でも、一冊の形では存在しなくとも、あなたの問題に答える答える書物は、いたるところに断片として散らばってる。それらを探し出し、結びつける仕事はあなたがやる必要がある。あなたの問題を丸抱えしてくれる巨人はいない。

readingmonkey.blog.fc2.com

あなたのために書かれたものは、滋養になる場合であっても、あなたを太らせてはくれるが鍛えてはくれない。
自分のために書かれた訳ではないものを読むとはどういうことか?
とり付くところが見えない絶壁を、欠落や破綻を補完しつつ、むしろ手がかりにしてよじ登ること。相手を引き寄せるためにかけたロープをたぐりながら、自身をより高く引き上げること。そして最後には、書き手すら気付かなかった宝を掘り出すこと。

たとえばMさんは最近サルトルを読み始めたが、馬鹿だからやっぱり読み方がわからかったらしい。都合の良いところをつまみ食いすることしかできなかった。
こういう悲劇がおきないように古典の読み方はちゃんと知らされるべきなのだ・・・



何が言いたいかというと、資本論「だけ」を読むのは絶対におすすめしないということだ。

資本論を読むためには、当時がどういう時代であったかという時代背景を踏まえ、かつその後の議論の流れもちゃんと抑えないといけない。 
資本論「だけ」を読んだ人間はだいたい頭がおかしくなる。

古文の授業を軽視する人が多いが、古典を読むための基礎体力を持たないと、そのための手続きをしらないと資本論は読めない。
古文の授業は「古典を読むとはどういうことか」を教えることが何より大事だと思う。古文とは教養でもあるが、それ以上に「自分の世代のために書かれたわけではないものを読む基礎体力」を要請するものであり、これを鍛えないとエンタメ小説くらいしか読めない人間になるかもしれないから、ちゃんと趣旨を明確にしたうえで今後もちゃんと古文の授業は展開した方が良い。



灘高校では「銀の匙」という短い小説を数年かけて読むという授業をする人が知られている。あれを絶賛する人が「古文の授業なんか必要ない」というのであれば、もうその人は何も分かってないと言わざるを得ない。私は、古文こそが「学校で教育することに強い意義がある」授業だと思いますけどね。





というわけでここから資本論の話

togetter.com
以前にこんなとんでもないまとめがそれなりにバズっててあんぐりしたのですが、
こんな認識の人が多いなら、今でもマルクスが生き残る可能性はそりゃあるよねって思ってしまった。

1900年頃に、「我々今どういう社会に住んでるんでしたっけ!」という話をしたのがマルクスであり
古いかもしれないけれど、今でも大事なことを言ってないわけではない。

ただし、プロパガンダがエグすぎるので教養がない人がいきなり手を出すべき本ではない。戦後に頭の良い東大生たちがこの本を読んでかなり共産主義にやられたくらいだから、そんな簡単に論破できる本ではない。

あまり資本論をナメないほうがいい。現代のエリートたちがこの本を退治するために70年ちかくかかった本だぞ!

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