表紙が嫌いすぎて今まで読んでなかったんだけれど、この作者の次の作品を読んでそこそこおもしろかったのでこちらも読んでみた。
今見ても、この表紙はクッソ嫌いです。
嫌悪感が半端ない。
まぁそれも作者の思惑らしいけれど、それがわかってもなお嫌いです。
作品評価としても、さすがに今読むとちょっとなーと言いたくはなる。
他のレビューにもある通り、登場人物がプロットを進行させる為の人形でしかなく、共感しにくい凡作に成り下がっています。持論ですが、ネット環境が発達した現代では様々な情報が氾濫し、物語を展開させるに都合の良い嘘が通用しなくなっていると思います。例えば刑事ドラマでは問答無用に発砲したりする内容でなく、警察組織の描写に重きを置いたり人間関係を取り扱ったりする物がヒットしたりとか。もう少し少年犯罪やそれをとりまくメディア、被害者・加害者の取材記録や統計資料を基にドキュメント寄りの作りにしていれば「聲の形」のセンを狙えてたのになあと。
彼の行動は、まずやることといえば「ヒロインの庇護」だけど、そのためなら「オレの家族仲良く地獄行きになったがそれは仕方ないよね」と言わんばかりだ。セリフでは反省してますだなんだと賑やかだが、こと行動はあまりに寂しく、また被害者意識が透けて見えるのは気のせいだろうか。
ヒロインのその場しのぎの安寧と引き換えに、家族をドン底に突き落としたという認識が、ラストにおいても欠如している。読者がそう感じないのは、あくまで家族が「赦した」いや違う…「赦さないのを諦めた」というだけで、事実としては「赦された感」だけが表現されている
13歳の時に好きだった女の子を助けるために、
女の子を凌辱していたクソ教師を殺した少年の話・・・ではない。
殺したのは「凌辱されていた女の子」なのだが、主人公は「少女の身代わりで自首」する選択をしてしまった。
女の子のために少年はなにが起きたのかを家族にすら言えなかった。
そのため、教師は被害者で少年は些細な理由で殺したヤバい人間という扱いになった。
ニュースで晒し者にされ、
家族は「加害者家族」としてめちゃくちゃにされた。

助けた幼馴染の家族からも鬼畜のように扱われ、姉からも「敵」扱いされた。
唯一かばい続けてくれた友達も人生を壊されてしまう。

3年後名字も住所も変えてやり直そうとしたが、誰かに過去をさらされてしまう

殺人犯という絶対の悪者を見ると、みんな正義ぶって自分の欲望を解放してしまうんすね~


私ははてブの連中を見て一番「こいつら全員死ねばいいのに」と思うのは、
いじめ問題とかで、加害者を取り囲んで暴言を吐いてる姿を見ているときです。






