しゃにむにGOは藤田弘子(ミーハー観客の代表)の成長の物語でもあるよね。
「いい記事が書けそうだな」
「そうですね」「以前、私がどんな記事を書いているのか楽しみだって言ってくれましたよね
私も
自分自身がどうなるのか楽しみです」
私が駆け出しの記者だった頃
テニスの技ひとつひとつを深く読み解くことができなかった。
そんな私が初めて衝撃を受けた試合
それはプロではなく二人のアマチュア高校生だった。インターハイ決勝。
真夏の炎天の下、コートの中で語り合っているかのような二人の戦いに
心臓が跳ね、体が震えた。 無意識に涙が出た。その二人はその後プロとなり、日本を背負うエースとなった。
滝田留宇衣、伊出延久。
プロと成った今も、コートの中で時折彼らが見せてくれる表情に
私の口元はほころぶ
彼らが見せる表情が心からテニスを楽しんでいる少年のようだから文=藤田 弘子