自分の意志がどれくらいの価値でこれくらいの大きさって。
親の態度見て思い知るでしょ。
今は我慢して我慢して強くなって生きようぜシンデレラ。
そうすれば、助けてくれるものも人もきっとたくさん見つけられるよ
お前がいじめられてかわいそうだってことは
別にお前がただしい被害者だった証拠にはならないよ。
……僕のことの言葉だって。正しいかどうかわかんないよ。
- 作者: あめりおじさん
- 出版社/メーカー: Jパブリッシング
- 発売日: 2018/10/25
- メディア: コミック
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んー。なんというかこれは「マンガじゃない」けどこういうのもありじゃないかな
この作品に登場する人間
①ササちゃん(スクールカースト上位。モモちゃんのことが好きだけど鈍感)
②ナコくん(クラス内で器用に立ち回ってる男子。エボシくんに興味を持つ)
③白ネッコ(差別する側の概念化)
ーーーー<境界線>リブさん(母親が蒸発した後自活していた人。モモを見捨てられず家に拾う)ーーーーー
肥溜め側の住人
①モモちゃん(貧困家庭。劣等感のかたまり)
②エボシくん(いじめられっ子。人間恐怖症。レイプ被害者)
③Vtuberシバミキのなかの人(リストカットや自傷癖がある)
④ベタネッコ(被差別者の概念化)
ひとりぼっちの〇〇生活をリアルにするとこんな感じ。
ひとりぼっちの〇〇生活はぼっちがいい性格をしてるのでギャグテイストで優しい世界になってるんだけど
副委員長のアルと、「ぼっちの上に根が暗い」ぼっちのペアだったとしたらどうでせうか。
ぼっちは「無色透明」だから存在しても許されるけど、
この作品のモモちゃんは目の下にクマができていて、他人に不快感をもたらす。
存在するだけで嫌な気分になるからと隔離され、迫害される。
そういう人が、スクールカースト上位のササちゃんと仲良くしてるとどうなるか……。
ササちゃんは、モモちゃんのことを大事に思ってるのは確かなんだけど。
あくまでササちゃんはほかの人間と同じように接してるだけで
別にモモちゃんのことだけが特別ってわけでもない。「みんな」と「モモちゃん」だったらみんなをとってしまう。
何より、うまくしゃべれないモモちゃんを心配するのはいいんだけど
自分の感覚で勝手に気を使ってモモちゃんの気持ちを決めつけてしまう。
だからモモちゃんは本当にササちゃんのこと好きなんだけど、
ササちゃんには本当のことが言えず、劣等感だけが募っていった。
モモちゃんは、本当は家庭の事情も深刻だったし
ササちゃんについて暗い感情もあったけど、ぎりぎりまで何も言えなかった。
あったかくってやわっこい同じくらいの大きさの手は。
私よりずっと優しくて、幸せを知っていて。それが当たり前で……うらやましい。
私には到底手の届かない世界を教えては。
いつもいつもいつも。すくったような顔をして突き落として。ササちゃんを、悲しくなるひそひそ話よりもずっとずっと厄介なんじゃないかと思ってしまって
心底自分が嫌になった。
ササちゃん……
それは、応援してくれる人、自分のせいで崩壊しない家庭。
全部があるからもてる考えで……(って言えるわけない)
なんだかいろいろ救いがなくてしんどいね。
私は恐れている。いつの日にかママみたいになったらどうしようって。
その心がわかってしまう日のことを恐れている。
見捨てることは悪ではないけれど。
見捨てないことが、ママのようにならないことが、私のエゴにあふれた私の復讐である