ワールド・エンド・エコノミカが大好き

主に日本株の銘柄分析をしています。 「WEE」のバートン氏のような格好いい投資家になるのが将来の夢です。

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メイコーの業績についていろいろ確認してみた

やはり前年まで大赤字だったこともあり、いろいろと引っかかりがあるところが見られます。
ただ、本業が好調であることは間違いなく、やはり為替差損がめちゃくちゃもったいないという印象を受けます。




会社概要:「中国偏重」はトランプ相場ではややマイナスかな?中国のスマホ事情、自動車事情に注意

ここらへんは特に読む必要はないです。会社説明会の資料が詳しいのでそちらをオススメします

http://www.meiko-elec.com/pdf/ir/presentation/2017half.pdf

とりあえず

・プリント配線板を作っている基盤メーカーさん。
・製造拠点のメインが「中国・ベトナム工場」(中国6割、ベトナム2割)で、
・「自動車向け」「スマホ向け」が軸になってる。
・自動運転・IoT・ARなどにも絡む要素あり。

くらいだけ理解しておいてください。



プリント基板製造業。


①以前は国内(東北地方)が主な製造拠点だったが地震で工場壊れて大打撃。ここから拠点を中国とベトナムに移し、さらに中国の顧客を積極的に開拓し復活。現在は、自動車向け基盤とスマホ向け多層基板開発。


②売上950億のうち広州工場が300億、武漢工場が300億、ベトナム工場が150億程度。
広州工場(車載向け中心)は前年度より売上が大幅にダウン。
武漢工場(スマートフォン向け比率高め)は前年度より売上・利益共に大幅上昇。
ベトナム工場(スマートフォンの他、FPC、EMSも製造)は最も利益率高い。

営業率はすでに中国の2つの工場で5~6%、ベトナム工場では8%と非常に高く、売上を拡大しないとこれ以上営業利益が極端に改善されるのは難しいと思われる



③メイコーのスマートフォン向け事業の顧客は、サムソンやアップルではなく中国の「OPPO」「VIVO」「ファーウェイ」など。全く知らない企業だけれど、中国でのシェアはこの3社合わせるとサムスンを上回って4割程度。この3企業の急激なシェア拡大に寄ってメイコーのスマホ向け基盤事業も伸びていると考えておいたほうが良い。


④今後は「自動運転」「IoT」「人工知能」「AR」等の新市場向けの製品開発を急ぐ。

<自動運転向け>のADASカメラ基盤は2013年より開発・量産
<自動運転向け>の前方障害物検出センサーは2018年から量産開始
<自動運転向け>のABS(ブレーキ)、EPS(ステアリング)向け基盤は顧客確保し、2019年より開始。
電気自動車向け>のパワーIC内蔵基盤は2020年よりの量産化に向け自動車メーカーと共同開発。
スマホ向け・IoT>の薄型通信モジュール、センサーモジュールは本年度より量産開始。

などなど。 このあたりも基盤メーカーなら当然やるべきことやっているという程度の話。研究開発費の計上額が少ないのがやや気になる。


⑤プリント基盤メーカーとしては、多層化技術に強み有り。(とはいえ日本CMKとそう変わるわけではない。ビルドアップ基盤では日本CMKに劣るという声もある。私は素人なのでわかりません)それより、とにかく会社の危機感が強く、合理化や営業をすごい頑張ってる。



業績予測:4Qは売上が3Qより必ず小さくなる点に注意

リスク要因は2点です。

①中国偏重の関係上、4Qは売上が3Qより必ず小さくなる(中国は春休みが長い)
②為替損+デリバティブ損の合計がそれほど小さくならない可能性が高い

項目 1Q 2Q 3Q 4Q
売上総利益 3497 7688 11947 ???
販管費 2568 5024 7786 ???
営業利益 929 2663 4161 5500~6000と推測
支払い利息 324 642 993 1300程度
シンジケート・ローン手数料 (前年は570)
為替差損+デリバティブ 1700 1900 1800 1500~1800?
その他 (前年は300)

売上は3Qほど伸びないことから、営業利益も3Qより若干少なめに見積もって55億に到達すれば良い方かなと思います。
さらに去年やたらデカい支払いとなっている「シンジケートローン手数料」が無いという条件を想定します。(多分今年は無いはず)

それでも「為替差損+デリバティブ損」がそれほど変わらないとすると、経常利益は22億~25億程度になってしまいます。会社の見通しは保守的とはいえ、それほど大きな上方修正とはなりません。

(会社は営業利益49億の見積もりで経常利益を22億と予想しているので、素直にこれを適用すれば、営業利益を55億と見積もれば経常利益は28億程度になります)

さらに、法人税は1.6億→4.6億→8億と業績回復に向けて少し増えてきているので、来期多めに12億と見積もると最終的な純利益は11億から16億の範囲ということになりますね。

メイコーの本日時点(株価717円)での時価総額は192億です。さて……




最大のリスクは「転換権月の優先株」による希薄化(1300万株分)

まず最初に、3Qで会社からメイコーのEPSが28.6と発表されていますが、本当は42.3くらいです。

これはどういうことかというと「優先株」問題があるのです。

メイコーは2016年3月に50億円分の転換権月付の優先株A株の発行を行っています。で、大変困ったことに、このA株の転換権行使価格は現時点で430円です(転換行使価格は半年ごとに見直しが行われています)。メイコーの発行済み株式数は2680万株ですが、優先株を全て基準価格で転換すると2000万株となります。最大50%の希薄化が潜在リスクとして存在します。これはメガネスーパーを笑えない……。

そして、さらに困ったことに、メイコーは決算ごとに、毎回この優先株が全部転換された枚数でEPSを発表しやがるのです。3Q発表時点で、発行済み株式数は2680万株なのに、3900万株ある前提でEPSを計算してるので28.2となっています。実際は43です。これは、急激に株価が上がると、転換を行使されることを会社が嫌気しているように思われます。






優先株の権利行使を嫌っているせいか借金返済をすごい頑張ってる印象。

というわけで、本業は極めて好調なのですが、バランスシートもちょっと変な事になってます。

今年の純利益は11億程度なのに、2017年度は3Qまでに「短期借入金22億、長期借入金30億」を減少させています。
固定資産もかなり減少しているので工場売却して借金を支払ったのだと思うのでこれはいいとして、「その他流動負債」が30億(53億→83億へ)が増えてるのはよくわからんです……

「その他流動負債」の科目には、税金の未払額(未払法人税等)や既に提供されたサービスの代金の未払分(未払費用)、繰延税金負債、一年以内に履行が見込まれる資産除去債務、各種の引当金などがあります

https://www.mitsui-credit.com/library/column/45051000/00168.html

損益計算書の費用勘定との比較となりますが、この勘定科目が相対的に大きい場合は資金繰りが苦しくなっている可能性があります。キャッシュフローと合わせて内容をよく確認して下さい。

同業の日本CMK、京写を調べてみましたが、いずれもこの勘定科目は大きかったので規模自体は問題ないかもしれません。しかし、他の2社は今年この勘定科目が増えてはいません。大幅に増えたのはメイコーだけです。これは気になる。IRに電話案件かもしれません。


このことから、現状はさらなる成長に向けて全力でエンジンを切れる状態ではないかもしれません。やたら大きい流動負債を含めて、まだ少しひっかかりがあるなと感じます。



利益剰余金の増加について →復配の期待は俄然高まる

メイコーは今期に資本準備金を一気に80億全部取り崩して利益剰余金に変えています。お陰で、今までマイナスだった利益剰余金が一気に+70億になっています。これは「復配」に備えての動きだとしたら期待できるのですが規模からして、50億の「優先株買い取り」に使うのかもしれません。

どちらでも良いと思いますがこれは株主にとっては良い兆しかと思います。

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